子どもの成長の道筋

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音・ことば・社会性の発達をわかりやすく解説

子どもの成長は、階段のように「できる/できない」で区切れるものではありません。 音・ことば・社会性・思考力といった力が、少しずつ重なり合いながら伸びていく「流れ」のようなものです。

この「成長の道筋の図」 を地図として使い、

  • 今、うちの子はどの段階にいるのか
  • これからどんな力が育っていくのか
  • 親としてどんな関わりができるのか

などを考えるヒントとして流れを理解できるように、コミュニケーションの側面を中心にまとめています。

目的:親が子どもの発達の過程を客観的に確認できるようにする。そして、子どもに合った関わり方を考えられるようにする

この図は、乳児期から就学期までに育っていく「運動・ことば・認知・社会性・生活」の発達を、流れとしてまとめたものです。 みんなこのような道筋をその子のペースで進んでいきます。

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乳児期(0〜1歳):世界と言葉の入口に立つ

● 胎内〜生後半年:音の世界に慣れる時期

お腹の中で母の声・リズムを聞いている
赤ちゃんは、生まれる前からすでに「音の世界」に触れています。お母さんのお腹の中では、外の音は少しこもって聞こえますが、声の高さやリズムはしっかり伝わります。とくにお母さんの声はよく聞こえるため、赤ちゃんは生まれる前からその声に親しんでいきます。

感覚運動期
発達心理学者のピアジェによると、生まれてから2歳ぐらいまでを感覚運動期といい、感覚と運動を通じて世界を理解する時期です。

生後すぐから「人の声」と「その他の音」を聞き分ける
生まれてすぐの赤ちゃんは、まだ言葉の意味はわかりませんが、世界中のあらゆる音を聞き分けられる特別な耳を持っています。これは、生きていく中で必要な音を選び取るための準備期間のようなものです。

クーイング
生後2〜3ゕ月ごろになると、赤ちゃんは「アウアウ」といったクーイング(cooing)と呼ばれる、のどを使ったやわらかい声を出し始めます。これはただの声遊びではなく、音を出す感覚を確かめる大切なステップです。また、この頃には大人の声に反応して笑ったり、声を返したりする姿も見られます。大人とのやり取りを通して、「音で気持ちが通じる」という経験を積んでいくのです。

喜色満面の笑顔
養育者が子どもと目を合わせて呼びかけてあやしたりすると、子どもは目を細め、口を大きく開けて笑顔で大きな笑い声をあげます。これは養育者の働きかけに対しての子どもの応答として生じるものなので、これが現れるようになったかどうかは、コミュニケーション発達(養育者と子どもの関係発達)の重要な指標です。つまり、子どもの発達ばかりでなく、養育者の養育の構えを前向きに促すもので、子どもとのコミュニケーションの機会を増やそうとする意欲を高める契機にもなります。

親の語りかけが「意味」ではなく「安心」として届く時期
生後半年に近づくと、赤ちゃんは少しずつ自分の周りの言語に合わせて音を選び取り始めます。世界中の音を聞き分けられた耳は、だんだんと母語の音に特化していきます。これは、これから言葉を話すための土台づくりであり、赤ちゃんが音の世界に慣れ、自分の言語のリズムや特徴をつかんでいく大切な時期です。

頚定(けいてい)
いわゆる「首が座る」ことです。赤ちゃんが自分の首をしっかり支えられるようになる発達の節目で、生後3ゕ月頃に見られます。これはその後の発達の大切な土台となり、追視が安定し、寝返りの準備が整い、座位やハイハイへとつながるほか、赤ちゃんの表情が見やすくなることで、ここからコミュニケーションの幅が広がっていきます。

● 生後6ゕ月〜1歳:ことばの土台となる「共同注意」が芽生える

生後6ゕ月頃には子どもは大人(母親)が見ている一般的方向(例えば右の方か左の方か)を見ることができる。12か月頃になると、大人が視線を当てている特定の刺激を、それが乳児の視野内にもともとある場合には見ることができる。18か月頃には、乳児の視野内にもともとなく、乳児の背後にあるものを大人が見つめると、乳児はわざわざ振り返って大人が視線を当てているものを見ることができる。(『言葉の発達入門』秦野悦子・編、大修館書店、2001年)

喃語(赤ちゃんことば)
生後半年も経つと、「ばばば」「まんまん」などの繰り返し音の発声が見られ始めます。 口や舌の動きを細かくコントロールできるようになり、脳が母語の音を選び取ることで少しずつ増えていきます。 また、大人とのやり取りや笑顔の反応が喃語を育て、後の言葉の土台になります。 身体・脳・社会性がそろって初めて生まれる、ゆっくり育つ発達のステップです。5~6か月で始まり、8~9か月頃に活発になります。

目線を追う(6か月頃)
乳児は早い発達段階から他者の視線の方向に敏感です。生後6ゕ月頃には、子どもは養育者が見ている大まかな方向(例えば、「右か左」や「上か下」)を見る事ができます。

いま耳にした単語の正しい意味を見いだすためには、自分が今たまたま何を見ていたかではなく、話者がどこに注意を向けたかということを考慮する必要がある。他者の注意に自分の注意を重ね合わせることができる、この能力は、共同注意あるいはジョイントアテンションと呼ばれる。この能力についても、子どもは0歳後半のこの時期、目覚ましい進歩をとげていることがわかってきた。つまり、子どもは、はじめのころは、相手の視線が動くと同じ方向に目を向けてしまうだけだったのが、1歳のころになると、相手の視線の先にあるものと相手の顔を交互に見比べて相手の見ているものを確認したりするようになる。ちょうどこの時期は、本章で見てきたように、耳にした単語を何かモノと結びつけようとし始める時期とも重なる。(『レキシコンの構築』今井むつみ・針生悦子、岩波書店、2007年)

母音の聞き分け
生後半年ごろになると、赤ちゃんは母語の母音を聞き分けられる力をはっきりと示し始めます。生まれた直後の赤ちゃんは、世界中のあらゆる言語の母音を区別できる“特別な耳”を持っていますが、日々周りから聞こえてくる音を経験することで、だんだんと自分の言語に必要な母音に感度が高まるようになります。とくに6か月前後は、脳が音のパターンを素早く学習する時期で、母語にない母音の区別は弱まり、逆に母語にある母音の聞き分けが鋭くなります。これは、後の言葉の理解や発音の土台となる重要なステップです。

ハイハイ
生後7〜8か月頃から見られ、言語発達の土台づくりに大きく関わります。 手足を交互に動かすことで左右の脳をつなぐ脳梁が発達し、音の聞き分けや口の動きの調整など、ことばの処理に必要な基盤が整います。さらに、8〜10か月頃にかけて空間を自由に移動する経験が増えると、位置関係の理解や共同注意が育ち、語彙が増えるきっかけも多くなります。ただし、ハイハイしなかったからと言って言語が遅れるわけではありません。大人とのやり取りや十分な探索経験があれば、言語発達は問題なく進みます。

人見知り(8ゕ月不安)
生後8ゕ月前後に見られる人見知りや後追いの強まりです。愛着がしっかり形成され、記憶力の発達によって「いつもの人」を覚えられるようになり、危険を避けるための慎重さや自分と他者を区別する力が育ってくることで、8ゕ月頃に不安が強まるのは自然な成長のサインです。

伝達行為の萌芽
他者を使って要求を満たす伝達行為と、他者と関わること自体を目的とする相互伝達行為がはじまります。

物の永続性
生後8か月頃には、見えなくても物が存在し続けると理解しています。隠した物を探すかどうかを見る実験で明らかになりました。

指さし(Pointing)
生後8〜12ゕ月ごろに見られる「相手と同じものを見るための行動」です。 赤ちゃんは興味のある物を指さし、大人がそれに反応することで「自分の意図が伝わる」経験を重ねます。 これは共同注意の代表的な姿で、言葉の理解や語彙の増加につながる重要な発達ステップです。指さしは、このように、「これ見て」というような、自分の欲求や要求の対象を自発的に養育者に指示する行為として、形作られますが、他方では、養育者の「~はどこにある?」や「~はどれ?」などという、養育者からの対象指示を求める働きかけへの応答という文脈の中で促される行為です。(後者の場面での指さしを可能にするには、ことばの理解が進んでいる証です。)

ことばの理解
9ゕ月頃になると、「マンマ」など、身近で日常的に聞く頻度の高いことばを理解しはじめます。初語が出る、約3~6ゕ月前には産出できるようになることばの理解が進んでいます。

子音の聞き分け
生後10か月ごろになると、赤ちゃんは子音の聞き分けがより正確になってきます。生まれてすぐの赤ちゃんは、世界中の言語の子音を広く区別できますが、10か月に近づくと、周りでよく聞く言語の子音に特に敏感になり、逆に母語にない子音の区別(/s/と/th/の違いや/l/と/r/の違いなどの日本人にとっての区別)は弱まっていきます。この変化は、生後6〜10か月に盛んになる喃語の発達と重なり, 赤ちゃんの発声がだんだんと母語らしい音に近づくことを助けます。こうして、聞こえる音と自分の発声が結びつき、後の言葉の習得につながっていきます。

伝達行為の明確化
9~12か月になると、要求・相互伝達行為が明確になり、相互遊びや模倣などの共同行為が成立してきます。

赤ちゃんがことばを話す前に何をしているかを、『赤ちゃんが「ことばの世界」に入っていくとき』にも書いています。良かったら読んでみてください。


幼児前期(1〜3歳):ことばが爆発的に伸びる時期

● 1歳〜1歳半:初語と“ことばの地図”づくり

目線を追う(12ゕ月頃)
12ゕ月ごろになると、赤ちゃんは大人が見ている方向に自分の視線を合わせられるようになります。 特に、大人が視線を向けている物が赤ちゃんの視野の中にもともとある場合、その対象をしっかり見つけることができます。 これは「大人が何に注目しているのか」を共有する力が育ってきた証で、共同注意の発達に向けた大切なステップです。 この力が育つことで、言葉の理解やコミュニケーションの広がりにつながっていきます。

初語
赤ちゃんが意味を理解して使う最初のことばのことで、生後10〜12ゕ月頃に見られる発達の節目です。「マンマ」「ブーブー」「ワンワン」など、特定の対象と安定して結びついて使われることばを指し、単なる音まねではなく、赤ちゃん自身が意味を理解して発している点が初語の特徴です。
初語の特徴
・獲得の速度が比較的ゆっくり
・定着性が低く、消失する割合が意外に高い
・意味の範囲が成人のことばよりも広くなる
この様なことを考えるとこの頃の子どもは、ことばと意味の関連付けとその使用にいろいろ試行錯誤しているのが垣間見えます。

語彙の爆発的増加
一歳半ごろの自分で言うことができることばが50個を超えるくらいになると、それが急激に増えるようになります。この頃に、赤ちゃんは「物には名前がある」ということを理解し(命名の洞察〔naming insight〕)、「これ何?」という風に物を指さして、命名を求めたり、覚えた名前を伝えようとしてくれたりする指さしが本格化します。また、この指さし以外に、子どもは多くの場合,初めて聞いたことばの意味を推論し,他の対象に自発的にそのことばを用いています。これは即時マッピング(fast-mapping)といわれるもので、「子どもは言葉の科学者」でも解説していますので、良ければご覧ください。

1歳5ゕ月ごろ「なに?」(最初に現れる疑問詞)
・聞き返しや模倣的な使用が中心
1歳6ゕ月ごろ「だれ?」(所有を問う形で出現)
・「だれの?」という形が先に現れる
1歳8ゕ月ごろ「なに?」(用途の拡大)「どこ?」
・物の場所や音の正体を尋ね始める
1歳10ゕ月ごろ「なんで?」(初期の理由質問)
・まだ動機理解は浅いが形式として出現
1歳11ゕ月ごろ「どうするの?」(方法を問う)
・行動の仕方を尋ねる
2歳3〜5ゕ月「なに?」(頻用期)「どこ?」(質問期の本格化)
・質問ラッシュが始まる
2歳5〜7ゕ月「なんで?」(理由質問の爆発)
・大人が答えに困るほど連発する時期

参考文献:幼 児 の 言 語 発 達 (第4報) 疑 問 文 の 発 達文構造の獲得

*文献によっては下記のように書かれているものもあります。
「なに?」と「どこ?」は1歳8ゕ月、「だれ?」は1歳11ゕ月、「どれ?」は2歳1ゕ月、「いつ?」は4歳10ゕ月

動詞の獲得
動詞は名詞より抽象的で難しいため、子どもが獲得し始めるのは1歳半ごろが一般的です。最初は「行く」「食べる」「する」など、日常で頻繁に体験する行為から出てきます。2歳を過ぎると、視線の先で起きているでき事を大人が言葉にしてくれることで理解が深まり、場面の共通点をつかんで動詞を抽象化できるようになります。この頃から文が2語→3語へと発達し、動詞が一気に増える時期に入ります。

二語発話
動詞を獲得し始める、1歳半ごろから、「ワンワン きた」「パパ あっち」など、二つの語をつなげて意味を表す話し方見られるようになります。 単語を並べるだけでなく、子どもなりに「誰が・何を・どうする」といった関係を表そうとする点が大きな特徴です。 語彙が増え、相手とのやり取りが活発になることで自然に生まれ、文法の芽が育ち始める重要なステップです。

目線を追う(18ゕ月頃)
赤ちゃんの視野にもともとなくても、背後にあるものを大人が注目していると、わざわざ振り返ってそれを見ようとするようになります。

概念の萌芽
23、24か月になると物、人、場所といった抽象度の高い概念に気づきはじめる。それに伴い、文法的にも統語的にも発話が整い出し、それまでは「ママ クック(靴)」というような単語をくっつけただけの発話だったのが、「ママクック」等と文法的な側面からの発達もみられるようになります。

● 2歳〜3歳一文法の芽生えとコミュニケーションの喜び

前操作期
発達心理学者のピアジェによると、言語機能が発達し、想像力が豊かになる時期。2〜7歳に見られる直感的思考が中心で、自己中心性が強く、論理的操作がまだ十分にできない段階です。

安定した共同注意
言葉を使ったコミュニケーションができるようになる2歳頃には、子どもが共同注意を調節する慣習的行為が安定していきます。そのため、相手の意図に気づいたり、それを推測することを自然とできるようになっています。
*大人が「コップの水をわざとこぼす」といった遊びをすると、1歳の初期には無邪気に笑うことに留まる事が多いのですが、1歳半ごろには相手の意図をたどろうとして、後ずさりしたり、相手の顔色を窺うといった、「他者意図の感知」が明確になってきます。

一語発話の減少
2歳ごろになると、一語だけで話す「一語発話」は徐々に減っていきます。 これは言葉が減っているのではなく、子どもが“単語を並べる段階”から意味の関係を文で表す段階へと発達しているためです。 語彙が増え、「ママ きて」「もっと ちょうだい」など二語発話が中心になり、やがて三語発話へと広がっていきます。 一語発話の減少は、言語がより複雑で豊かな形へ移行している自然なステップです。

動詞と助動詞の種類の増加
2歳ごろになると、子どもは文の構造をつかみ始め、動詞と助動詞の種類が一気に増え始めます。それまで「行く」「食べる」など限られた動詞しか使わなかった子も、「している」「できる」「したい」など、「行為の状態・可能性・意志」を表す助動詞を使い分けるようになります。これは、でき事を時間の流れで捉える力が育ち、文脈から意味を推測する力が強まるためです。2歳後半には「〜してみる」「〜しちゃった」など、より細かなニュアンスを表す表現が増え、言葉で世界を整理する力が大きく伸びていきます。

形容詞の増加
形容詞は1歳後半ごろから使われ始めますが、意味が抽象的なため、動詞よりもゆっくり発達します。特に日本語ではイ形容詞のほうがナ形容詞より早く、頻繁に使われることが知られています。イ形容詞はまず「〜い」の基本形が現れ、その後「〜く」「〜かった」などの活用へと広がっていきます。また、形容詞+名詞の表現を理解する際には、しばらく名詞だけに注意が向く時期があり、名詞優位の語彙発達の影響が見られます。形容詞の獲得は、語彙が増え、物の性質や状態を言葉で捉える力が育つことで、3〜4歳にかけて大きく伸びていきます。

色の名前の学習は音の認識やモノの名前の学習に比して、ずいぶん遅いようです。2歳半~3歳ぐらいになるまでは、子どもは色の名前を正しく使い分けられない場合が多く、5・6歳でも時々間違えるぐらいです。

社会的文脈の理解
言葉を使って、コミュニケーションが成立するようになる2歳ごろには、共同注意を慣習的に行えるようになっているので、話し手の意図に気づいたり、自然に相手の意図を推測できたりしています。

疑問詞「なんでなぜ)?」の出現
2歳後半〜3歳になると、「Aが起きたからBが起きる」という因果のつながりを理解しはじめます。すると、目の前の出来事に「理由」を求めるようになるので、「なんで?」と訊ねる質問が急増します。語彙の発達も質問を後押しします。

発話構造の発達
2歳頃、名詞に加えて、動詞の獲得が進むと統語的処理が発達し、語順を考慮に入れ、助詞を用いた文構造が形成されます。単語列から文として意味を構成する段階へ移行します。(名詞の格を印づける格助詞の発現と助詞の種類の急増、そして語結合発話の種類の増加の3つが同時に起こります。)

2歳半頃になると、「バスに乗って置物に行く」や「おばあちゃんにもらった本どこ(にあるの)?」のような複文がみられるようになります。

自己の心の表現
2歳代では心的状態の言及は、「ジュースが飲みたい」など大部分は自己の欲求についてに留まる事が多いです。ただ、この頃、自他の心的状態の相違も自覚でき始め、他者の意図理解が少しずつ進みます。

要求と信念の言語化と自・他同一化
2歳から3歳にかけて、自己の欲求を言語によって表現することが可能になり、その言語能力の向上に伴って、他者の欲求についての思いとその言語化も進みます。

過去のできごとの再構成
「昨日、公園にお花が咲いていたね」と養育者が、子どもにいうと、「オハナ、イッパーイ」などと子どもが答える。親が子どもかか引き出すことによって、過去の経験を想起し、再構成がなされるのは2歳を超えたあたりからです。

● 幼児後期(3〜6歳):思考と言葉が結びつく時期

他者の心の理解
3歳を超えた頃から、「(暑いから)のどが渇いたので、ジュースが欲しい」などと、自己の心の状態を客観的に把握し、他者に伝えるようになります。少しずつ、「これを言ったらどう思われるか」というような事を自然に考え、他人の心の状態に関心を持つようになります。ただし、まだこの頃は、「他者にも自分と同じような気持ちがある」ということに気づくものの、自分の気持ちや欲求と同一化してしまう事が多く、「自分がオレンジジュースが好きだから、他の人もオレンジジュースが好き」という様に、相手の欲求と自分の欲求を同一化してしまいます。

欲求と信念の自立性の理解
徐々に他者の欲求の自律性を認識する過程に移っていきます。また、信念に関しても同様に、他者が自分と違うことを思い、行動していることが理解できるようになっていきます。

このような状態から、徐々にさまざまな経験を通して、5歳になる頃には、他者の気持ちや欲求が自分のものとは違う可能性があることに気づくようになります。

時間の理解
子どもが時間を理解する順番は、「今日」→「昨日」→「明日」の流れで進みます。まずは“今ここ”を指す「今日」が生活の中で意味を持ち、次にエピソード記憶の発達とともに「昨日」などの過去の表現が理解されます。一方で「明日」のような未来の概念は、まだ起きていないことを想像し見通しを立てる必要があるため難しく、4〜5歳ごろからゆっくり育っていきます。

物語ることの発達
3歳後半ごろから、できごとを組み合わせて、ことばで表現できるようになります。語彙が急増し、見えないでき事を言葉で思い浮かべることができるようになるため、経験を“物語”として再構成できるようになります。友だちとのやり取りやごっこ遊びが増えることで、登場人物の気持ちや意図を想像しながら話を組み立てる力も伸び、4〜5歳にかけて物語世界を楽しむ姿が豊かに見られるようになります。

文字の理解
2歳半ごろ~4歳にかけて、絵と文字の違いを認識し始め、話していることばを文字に置き換える事ができると認識しはじめます。

友だちとのやりとりが増える
この時期になると、友だちなど外部の人達との関わりが一気に増え、やり取りの中で相手の気持ちや意図を想像する経験が積み重なります。特に、家族以外の人達とのつながりでは、今まで周りの大人たちが配慮して円滑にすすめてくれたコミュニケーションとは違い、自身も他人への配慮をする必要が出てきます。こうした社会的なやり取りが、相手の立場や気持ちを想像しながらコミュニケーションを進める力を育てます。この他者の視点に立つ経験が積み重なることで、子どもは自分とは異なる考え方や感じ方があることに気づき、コミュニケーションそのものがより豊かで柔軟なものになっていきます。

「見えないもの」を言葉で考える力が育つ
この頃には、目の前にないできごとや、まだ起きていないことを頭の中で思い描き、それを言葉で扱う力が育っています。これにより、子どもは経験を再構成したり、想像の世界を広げたりしながら、より複雑な物語を作り出せるようになります。

 まとめ:子どもの成長はその子のリズムで進む

子どもの成長は、段階ごとに区切られるものではなく、運動・ことば・認知・社会性・生活といった力が少しずつ重なり合いながら伸びていく「流れ」です。 乳児期には感覚と身体の発達を土台に、共同注意や喃語など「ことばの入口」が育ち、幼児期には語彙・文法・意図理解が広がり、思考と言葉が結びついていきます。

どの子も自分のペースでこの道筋を進みます。 大切なのは「今どの段階にいるのか」を知り、 少しの安心・少しの成功・少しの選択・少しの変化を積み重ねられる環境を整えることです。

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