英語を勉強する目的

英語

 「子供には英語の勉強はしっかりしてもらいたい」や「これからの時代は英語は喋れるようになってもらいたい」等と思っている方は多いのではないでしょうか。

特に、グローバル化が進み、円安の影響もあって、沢山の外国の方が日本にやってきています。

年間で3600万人を超え、1日当たり約10万人の方が海外から来られている事になります。訪日外客数(2024年12月および年間推計値)|報道発表|JNTO(日本政府観光局)

そして、世界中で英語を話す人は15億人に上ります。

これからの時代、日本人であったとしても英語を使いこなせる能力が重宝され、身につけておいて損はしない技能の1つであり続けるでしょう。

その理由をまとめてみました。

仕事の選択肢が広がる

 分かりやすいところでは、働く事のできる場所が増えます。日本だけでなく海外での仕事も選べ、世界中の人と働くチャンスが増えます。ゲームやアニメ、スポーツ、動物、科学等どんな分野でも英語ができれば、英語は活かせます。

例えば、メジャーリーグで活躍する日本人が増えていますが、彼らが英語でチームメイトとコミュニケーションを取っている姿をテレビでよく見かけます。もちろん、通訳もいますが、普段のコミュニケーションでは通訳を介していない時が多くあります。

 とある国際学会で見た光景ですが、会場となった日本のある大学での事です。発表者が自身の使用する持ち込んだ資料が会場でのパソコンで使用できるか試す所で、係の日本人の方々が日本語が話せなさそうな参加者に対しての対応を、押し付けあっていました。

「せっかくの国際学会で、色々なチャンスが広がっているのにもったいない」と私はしみじみ思っていました。

英語ができれば、仕事だけでなく、この様に日々の行動の選択肢も増えます。

好きな事をもっと深く楽しめる

 スポーツや映画、そしてゲームなど、学術的な分野以外の様々な分野においても、「好き」を追求し、楽しさを深める事ができます。

例えばゲームが好きであれば、英語でゲーム開発にかかわったり、海外のプレイヤーとチームを組んでeスポーツに挑戦できたりします。また、任天堂などの日本の企業であっても、市場は日本だけでは無いので、英語を使っての市場開拓や商品開発なども必要になってきます。

スポーツ選手であっても、突き詰めれば、海外に目を向けるのはスタンダードになっています。日本だけで活躍している選手を見ると、応援する側としては「早く世界に出ないのかな?」と思ってしまったり、海外の優秀なコーチに教えてもらう日本人選手を見る事は珍しくありません。

また、私の携わっている言語聴覚士の分野でも、少し掘り下げると、英語の論文に行き当たります。世界の学術論文は大半が英語で書かれています。そのため、研究者の共通言語は英語になっています。

 「英語を使って仕事をする」と思わなくても、好きな事を深く掘り下げれば、英語が関わってくることはスタンダードになっています。

世界が広がる

 冒頭で挙げたように、世界で15億人もの人が使っている英語は、ビジネスや科学、教育、そして芸術等色々な分野の媒体になっています。この他、旅行やオンラインゲーム等、英語でのコミュニケーションができるだけで色々な人と繋がる事ができ、楽しさを倍増します。

 この他、英語を通して他の国の文化や考え方を知る事で、視野が広がり、多様性を受け入れる力が付きます。日本での当たり前が、世界では当たり前でなかったり、世界での当たり前が、日本では当たり前でなかったりします。

例えば「the」等の冠詞や「s」を付けて、名詞を複数かそうでないかに気を遣う事は日本語ではあまりしませんが、英語圏の人達はそう言う事に丁寧に気を配って、コミュニケーションを取ろうとします。この様な日本ではない考え方のちょっとした習慣を英語を学ぶ事で、外国の人達がどういう事に気を使ってコミュニケーションを取っているかに自然に気が付く事ができます。

アメリカで「the」のような冠詞の使い方に悩んでいた時に、サウジアラビアから来た友人から「アラビア語にも冠詞があるから自分達にはそんな悩みは無い」という様な事を教えてもらいました。その時に、この様な面をはじめ、極東の日本から来た私達と違い、立ち振る舞い等、他の文化的側面もアメリカ人と共有している気がして、少し羨ましく思った事を覚えています。

これはほんの一例ですが、色々な文化や人の考えがある事を、英語を勉強したり、それを使ったりする事で実感できる事が多くあります。

未来の自分が楽になる

 英語を身につける事で、仕事の選択肢が広がったり、好きを深める事ができたり、世界が広がったりする事は、冷静に考えれば誰でも気づく事ができる事です。

未来の事はなかなか分かる事ではありませんが、大人になってから、「あの時、ちゃんと英語をやっておけば!」と言っている人を見る事があります。

ただ、そんな時いつも「今からやればいいやん」と思っています。

最近、啓発系のYouTubeなんかでよく耳にする言葉に、「今日が一番若い」という言葉があります。きれい事かも知れませんが、英語をはじめ色々な事に挑戦して、乗り越えた未来の自分を想像する事ほどワクワクする事はありません。

もし、子供に何か目標があったり、夢があったりすると、英語の勉強をしておく事で、目標や夢の幅を広げる事ができるという事を是非伝えたいし、伝わって欲しいと思っています。

特に、我が子には将来、「もっと英語を勉強しておくべきだった」という様な事を思わせないようにしたいです。

まとめ

 子供が何かをやり始めたり、やり続けるのに動機は必ずあります。内発的な物であれば、「面白そう」という興味や好奇心、「できた」と思える達成感、そして「もっと知りたい」と思ってしまう探求心などがあります。

外発的な物であれば「褒められたい」等と思う承認欲求、や「負けたくない」という競争心があります。

理想は自身で好きな事を見つけ、内発的な動機で自主的に、何かに熱中してくれる事です。しかし、我が子を見ていると、内発的な動機で何かをやり始めても、それをやり続ける事が難しいです。それは英語の学習に限らず、どんなことに対してもです。

よく言えば、「色々な事に興味を抱く」という事で、「『飽き』は現状維持よりも『向上の種』の様なもの」という事を聞いたことがあります。

そういう視点で見ると、継続できない事は、人間として仕方がない事です。こういう風に割り切って、できるだけ自発性を引き出す事を目指しつつも、外発的な理由を意識して、子供達に「上記した英語を学ぶ目的(メリット)」を提示し、勉強の継続を促すしかありません。

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