スキーマと英語のフレーズのまる暗記について

DWE(ディズニー英語システム)

 わたし自身が、英語を勉強してきた過程で、フレーズを覚えていた事で、その事が役に立ってきた事は、なんとなく実感していました。

しかし、「なぜ?」と聞かれれば、はっきり答える事ができませんでした。(言えても、「そういう場面が来たら、あまり考えずに口からスムーズに出てくるから」ぐらいの物でした。)

最近出会った、スキーマ(schema)という概念がその答えを導き出してくれました。

ちゃ
ちゃ

こんにちは。

「ちゃ」と申します。

娘が3人います。

言語聴覚士として働いています。

コミュニケーションについて沢山考えたいです。

子供達には英語を身につけて、世界中の人とコミュニケーションを楽しんでもらいたいです。

そのために、できる事を日々考えています。

少しでも背中を見てもらえるようにと、英検1級等を取得しました。

スキーマとは

スキーマ(schema)とは人が過去の経験を通じて作り上げた知識の枠組みです。

例えば、「りんご」という言葉を辞書で調べると、「バラ科の落葉高木。また、その果実。葉は卵円形。4、5月頃、葉とともに白または淡紅色の5弁花を開き‥」という具合に書いてあったりします。

しかし、私達はこの様に記憶しておらず、「丸くて赤い、そして少し硬くて甘い果物」という具合に、経験を通してできたりんごに対しての知識やイメージでりんごを捉えています。

この様な物事に対しての知識の枠組みや典型的なパターンを「スキーマ」と言います。

私達は言葉を英単語をまる覚えする様な感じで、単語単位で覚えているわけではなく、「ある文脈で、ある形のまとまり」として理解・記憶しています。

日本語を獲得した後に、英語を学ぶと、「apple⇔りんご」という様に、日本語とついにして単語を覚え、その単語をつなぎ合わせて、英文を理解したり、作文したりしてしまいます。

効率を考えれば、それで良く、特に簡単でイメージしやすい単語であれば、その方法で、問題ありません。

「apple⇒りんご⇒🍎(もしくはapple⇒🍎)」と一瞬にしてイメージが湧きます。

しかし、例えば「concept」という単語は「概念」という意味ですが、その意味をまる覚えしても「concept⇒概念⇒・・・」となり、「concept」の意味がすぐにイメージとは結び付きにくいのです。

その為に、本当に自在に使える言葉を習得するために必要となるのが、このスキーマです。

フレーズ学習とスキーマの関係

「英語のフレーズさえ覚えれば、英語がペラペラに」等と言う見出しの広告を見る事がありますが、それはあながち、嘘ではありません。

色々な場面に即したフレーズを覚える事で、単語や文法を含めた英語表現を獲得できます。

記憶面

フレーズはスキーマに直結する形で記憶されます。

例えば、「Can I get a glass of water? (水を一杯もらえますか?)」というフレーズを「飲食店で水を頼む状況」というスキーマと結びつけて記憶するとします。

そうする事で、単語だけを1つひとつ覚えるよりも、「その単語(や文法)を使われる場面や他の単語と一緒に憶える事で記憶が定着しやすくなるのは、想像できます。

応用面

フレーズを覚えると、スキーマに基づいて他のバリエーションも作りやすっくなります。

例えば、先に挙げた「Can I get a glass of water? 」であれば、「Can I get a cup of coffee?(コーヒーを一杯もらえますか?)」や「Can I get the bill?(お勘定をお願いします。)」等と、レストランで応用して使えますし、その他の場面でも誰かに何かをお願いする時に、「Can I ‥?」というフレーズを使ったりできます。

方法

やはり映画等、その時の場面や登場人物の感情が分かりやすい物を題材にするとよいと思います。

いわゆる「感情移入」ができれば、一番良いです。

言葉の役割は感情(思い)を表現する事なので、感情がこもれば、自身にも印象付けられ、記憶にも定着しいやすくなります。

この視点でも、DWE(ディズニー英語システム)の教材は、物語の中で色々な英語表現に触れる事ができ、色々な表現のスキーマを作る事ができます。

また、実生活に即した場面設定なので、普段の生活の中でもそこで覚えた表現を使用する事ができるので、その表現実生活で使ってみる事で、スキーマが広がります。

まとめ

 言葉は使われる場面の中で、意味を持ちます。スキーマがベースになるフレーズ学習は、単なる暗記ではなく、「状況と結びついた言語の習得」になります。これはまさに母語の習得に近い自然なアプローチです。

「英語独習法(今井むつみ著)」という本で、このスキーマ(schema)という言葉に出会いました。

この言葉は以前にもどこかで見聞きした事があり、その時は深く考えず、理解もしていませんでした。

しかし、この本で、この言葉を理解してみると、「言語習得には欠かせない概念である」という事が理解できました。

私はある程度、英語が分かるようになってから、このことを理解したため、自身の英語学習や経験を振り返っても、納得できました。

この事を意識しつつ、子供達に英語に触れさせたいと思います。

ちなみに、私が思いつく「よく使う英語のフレーズ」をこちらでまとめています。

良ければご参考にして下さい。

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