DWE(ディズニー英語システム)の転売?
決して安くない英語教材であるDWE(ディズニー英語システム)ですが、「あまり子供の英語教育の役に立たなかった」という様な思いを抱く方も多いようで、メルカリや専門の転売サイトでこの教材が転売されているのをよく見ます。
その様に転売される方でも、購入当初の理想は、「幼少期からこの教材を使って子供に英語教育を施し、宣伝で観る様に子供をバイリンガルの様にさせたい」という事を希望に皆さん購入されます。
また、「あわよくば、(英語を喋れない)私も一緒に楽しく見て、英語を話せるようになりたい」と思い購入される方もおられると思います。
手放す理由
当初は、希望をもって高額料金を支払い購入したものの、「子供にDVDや本を見る事を促しても、飽きて、見てくれない」や「親も見せる事を忘れ、子供に見る事を促すのを忘れる」等の理由で、続かない事が多く、結局その高額教材が家のインテリアの1つになるのだと思います。
飽きる
飽きてしまう事自体は仕方がなく、人としての正常な思考回路の1つです。
「飽き性」という言葉があるように、「飽きる」という言葉はネガティブな意味合いで、使われる事が多いのですが、私達人類は「生き残るために飽きてきた」と言っても言い過ぎではない様です。
人は飽きると新しい刺激を求めます。その新しい刺激によって学習し、色々な形で成長を遂げてきました。
特に柔軟な脳を持っている乳幼児は興味の移り変わりが早い事もあり、飽きるのも早く、よっぽど好きでないと、繰り返し同じ物を見てくれなかったりもします。
しかし、言葉の学習は繰り返し聞いたり、言ったりする中で育まれるもので、飽きる事が大敵になります。
親の働きかけが必要
この学習は乳幼児期から始める事が前提で、赤ちゃんの時からできるだけ自然な形で英語を耳と目から入れる事が前提です。その為、親もDVDを再生したり、本を開けて一緒に見たり読んだりする必要があります。
最初は一所懸命に、本を読んだり、DVDを見せたりして、積極的に子供に働きかけるのですが、それも段々とめんどくさくなり、働きかける頻度が減ってきます。これも上記の通り、人としての正常な生理現象ですが、語学学習にとってはあがなわなくてはいけない部分です。
特に、全く英語が話せなくて、「子供と一緒に楽しく英語ができたら良いな」ぐらいに思っていた方には、その作業がわずらわしくなり、継続できなくなります。
語学学習に必要なたった1つの要素
なんでもそうですが、特に語学学習は続ける事が大切です。どの様な形であれ、継続こそが1つの目標(バイリンガルのような英語を身につける)に到達する手段です。しかし、上記の理由で、思っていたよりもこの教材もその継続が難しくて挫折する方がいます。
私なりに英語の勉強を継続して、英検1級に合格し、通訳案内士の資格も得る事ができました。まだまだ向上の余地はありますが、ひとまず目標としていたハードルを越えた感はあります。
そして、改めて感じるのは、継続こそがこれらのハードルを越える事ができた要因だと思っています。
継続する為には、色々な必要条件がありますが、まずは学習を始める事が絶対条件です。始めるにあたって「楽しい!」と思える事は必須で、この教材はその要件を満たしています。
手放すべきではない理由
この様に、英語の勉強に親しみのあるディズニーのキャラクターが喋るフレーズと歌で楽しみながら、英語の単語やフレーズに触れる事ができるこの教材は、単に「始めやすい」や「親しみやすい」だけではありません。
発音
基本的なアルファベットの発音はもちろん、様々な単語や文章をセリフ等を通して、ネイティブの発音に触れる事で、自然な英語の発音を身につける事ができます。赤ちゃんの頃から、このDVDを観ていた娘たちには、簡単な単語や文章の発音ですでに、私は負けてしまっています。
リスニング
娘たちは、日本人が発音する英語よりも、ネイティブが話す英語に接する頻度が高かったために、英語のリスニングは、少なからず緊張せずにできているようです。
英検等のテストではリスニングパートは他のパートよりも点数が高いようです。
単語
様々な場面設定があるために、「I(私は)」等の基本的な単語から「sorcerer(魔法使い)」等の英検1級レベル以上の単語が出てきたりもします。
単語の綴(spelling)を確認するパートもあり、歌でそれらを覚える場面もあるので、娘たちは単語の構成のされ方なんかを感覚的に理解できているようです。
フレーズ
基本的で、簡単なフレーズでセリフが構成されているため、覚えやすいようです。しかし、簡単なだけでなく、汎用性があるので、様々な場面で形を変えて感覚的に応用しやすくなっています。
文法
名詞の確認から始まり、動詞や形容詞、そして日本語にはない前置詞の用法等が画像と共に感覚的に理解できるように構成されています。学校で文字を中心として勉強するのと違い、キャラクターの動作等の実演で確認できるので、用事が日本語を感覚的に覚えるのと同じ様に英語の文法を獲得できます。
この他、比較の表現の仕方や助動詞の使い方など、英語を話す上で、最低限必要な要素は繰り返し、出てくるので、身に付きやすくなっています。
まとめ
子供が自分だけの世界から抜け出し、外の世界に興味を持ち能動的に他者と関わりあいながら、言葉を獲得していく過程に即した教材の構成になっていいます。その為、子供から積極的に英語に触れる事ができる様になっています。私達が日本語を話す事ができる様になったのは、言葉(日本語)を憶えなくてはならない必要性に迫られたわけではありません。(赤ちゃんの時は泣けばお乳を飲ませてもらえたり、おむつを交換してもらえるので、生きるだけなら言葉を話す必要がありません)ましてや、親から英才教育を受けたからでもありません。
それは、「知らない外の世界をもっと積極的に関わって知りたい」という本能に近い欲求に駆られて獲得してきたものです。
この教材は、子供の興味を抱く純粋な心に合わせて、系統立てて作られています。また、最初に言葉を覚えた時の様に、英語を学ぶ事で世界が広がる喜びを感じる事ができると思います。
前述したように、飽きる事と親の働きかけが予想以上に必要な事がネックとなり、継続できない(獲得できない)という事が起こりえます。
しかし、きちんと言葉を獲得するのに必要な要素を詰め込んで作られたこの教材は、半永久的に子供たちにとって利益をもたらしてくれます。
「あわよくば、英語を話せない私(親)もこの教材で英語を話せるようになりたい」と思っている方にとって、教材の最初の入り口が基本的すぎる事多いのは事実です。「つまらない」という印象を抱き、親が視聴する事が続かないので、子供に視聴を促す事も少なくなる方もいるかも知れません。
「親が続かないから、子供も続かない」のも事実になっていると思います。
高価なこの教材の本当の価値を理解してもらえるように、そして誰もが有効活用できるように、このブログで少しずつ継続の仕方や良い点等を発信していきたいと思います。
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