約5年前に英検の1級をパスしました。合格するためには、一次試験で4年、そして二次試験で1年と合計で約5年という膨大な月日が必要でした。その時の記憶が随分薄れていますが、時間が経った今だから書けそうな事もあると思うので、その原因や勉強法等を綴っておきます。
スタートライン
よく、●ヶ月でTOEIC900点や英検1級に合格という見出しを見つけます。スタートラインが曖昧で、「元々英語の基礎知識等がしっかりしていた人が数ヶ月勉強するだけで良かったのでは?」等の思いを抱くことがあるので、ここではどの様な状態から5年もかけてしまったのかを明記しておきます。
私は英検の準1級をパスしてから約5年かけてしました。
5年も費やしてしまった1番の原因は慢心
英検1級の一次試験をパスするのに約4年もの歳月を要してしまいました。また、1級の二次試験でも、2度の失敗を犯し、3度目の正直で合格証を手にする事ができました。今思うと、この様な結果は一言で言うと「慢心(思い上がり)」が原因になったと思います。
準1級の時の試験対策は、そのための参考書を1冊購入し、試験の様式を確認した程度の対策でパスできてしまいました。この様な経験があったため、1級の一次を受験する前も1冊の参考書を買って少し目を通し、ネットでサッと対策法を検索しただけの準備でした。
結局その様な、なめた対策で受かる試験でもなく、不合格になったのですが、最初の1~2回は「やっぱり英検1級のレベルは違うな」ぐらいの感想で、大した反省をしていなかった様に記憶しています。3度目以降は少しずつ勉強を開始していましたが、色々な勉強方法を試したので、他の方よりも遠回りしたと思います。
それは例えば、通訳の神様と言われた國弘正雄さんの提唱されていた「只管朗読(中学レベルの文章をひたすら朗読する事)」を試したり、その他の「聞いて楽しく覚える~」の様なネット教材を試したりして、具体的に英検1級の試験対策をせずに、その後数回受験し、失敗を繰り返しました。
上記のような勉強をはじめとする、色々な勉強方法を試してみましたが、数年間は英検1級の一次をパスするまでには至りませんでした。ただし、それらの勉強が無駄であったという訳ではなく、英検1級の一次試験の対策には即効性があったとは言えないという事なだけの話だと思います。
特に「只管朗読」なんかは、実感として、英語を話すため(身につけるため)に基礎となる力が身に付いたと思います。そのため、私の子供にも伝えたい勉強方法だと思っています。
一次試験をパスするために必要な対策
では、「どういう勉強の仕方が具体的に一次試験通過に繋がったか」というと「きちんとreading testとwriting testに沿った勉強をする」という事でした。
①過去問
両方とも、まずは過去問を解き、問題の形式や傾向に慣れる事を目的に進めました。
実をいうと、この「過去問を解く」という事は、それ以前から少しずつしていたので、改めて仕切り直してそれをしたわけではありません。ただ、試験対策をするうえで、過去問に取り組む事は基礎の基礎となり、絶対に外す事はできないものなので、改めて書いておきます。
英検1級に限らず、その他の様々な資格試験では、しっかり過去問を解き、「どの様な問題が出題されているか」を理屈としてではなく、体感として身に沁みつけさせる事が必須だと思います。
ただし、それは「同じ問題が出るから」という事ではなく、「出題傾向というものがあり、出題する側もそれに沿って問題を作成するから」です。絶対に間違ってはいけないのが、過去問を解く事ができるようになったからと言っても同じ問題が出るわけではないので、本番でできるとは言えないことです。
とにかく、まず、きちんと出題傾向を身に沁み込ませました。
②語彙力
その様に出題傾向を沁み込ませて(沁み込ませながら)、英検でる順パス単 シリーズ | 旺文社 (obunsha.co.jp)で単語力を(語彙力)と熟語力を磨きました。また、文章の読解力はTIME(タイム)等の雑誌で英文を読む練習をしつつ、過去問をはじめとする問題を解く練習をしていました。
対策の根幹
上記した様に、4年間も色々遠回りや寄り道をしながら、ゴールにたどり着いたわけですが、経験した(してみた)色々な勉強方法は決して、「無駄」とは言い切れないですし、「それぞれにも良い所があり、良い経験になった」と思っています。ただ、これらが「英検1級合格のための対策にはあまりなっていなかった」という事はたぶん事実です。
この様な経験から分かった、英検1級の一次にパスするために「一番必要な事」を真っ先に挙げるとすると「単語力」だと私は思います。
単語のsectionである短文の語句空所補充問題はもちろん長文の語句空所補充問題や長文の内容一致選択問題等のための長文読解にも単語力は必要です。はじめはTIME(タイム)や長文問題で長文を読む練習をひたすら行い、その練習の中で出てきた単語を調べて覚えるようにしていました。しかし、ある時、英検でる順パス単 シリーズ | 旺文社 (obunsha.co.jp)のようなもので英検1級の単語と言われるものを系統立てて覚えてみると、読解力も伸びたような気がします。
最初は沢山の長文を読みながら自然に覚えていったら良いと思い、長文を読む練習だけをしていましたが、単語力が付くと英語の長文が想像したよりも楽に読めるようになりました。
「長文を読みながら単語を覚えたらだめなのか」という質問が出そうなのですが、長文を読みながら、分からない単語を辞書で調べたりしながら覚える事は、辞書を引いたりする手間や調べた単語をどこかに書いておくという手間がかかります。また、そのように調べたり書き出したりする単語も、どこかに系統立てて、きちんと分かりやすく、見直しやすい様にノートにでもまとめておけると良いのですが、そのような事を個人で(少なくとも私は)できなかったので、調べた単語見直す事はあまりありませんでした。見直すことが無いという事は「自身の中で積み重ならない(覚えれない)」という事です。
1番必要なのは語彙力
この様に考えると、上記の様な単語に特化した参考書で、系統立てて単語を覚える事は、(随分遠回りをした後でしたが)点数を取る近道になったと思います。もし、私が過去に戻って英検1級の対策をはじめる自分に一言いえるとすれば
「参考書を使って語彙力を上げろ!」です。
正直、単語を覚えるために、チマチマと単語を覚える作業は、いかにも「地味で面白くない勉強」という感じで、避けて通りたくなる部分ですが、この作業は絶対に外すべきではありません。実際、私もその様な理由で、単語帳を使っての勉強は避けていました。しかし、それは間違いだったと思います。
この他、writing testの対策にも膨大な時間を費やしました。これについては詳しく、このサイト内の「英検1級に合格するためのwriting対策」に載せていますので、そちらをご覧ください。
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